かりん Vol. 20

2008年9月
東京工芸大学
女子短期大学部
華 輪 会


 

2007年10月27日、本年度も工芸大の学園祭に合わせて第23回華輪会総会を 開催いたしました。
当日は台風という悪天候の中、三井先生・永田先生・鈴木先生他、狩野先生・高木先生に恵先生にお越しいただき、役員、そして会員4名での総会となりました。
総会終了後には毎年恒例になりました、諸先生方を交えての茶話会をいたしました。

 

会長より

昨年度案内させていただいた優遇制度が、工学部だけではなく芸術学部も可能になりました。
以前から学校側にお願いしておりました華輪会室をいただくことができました。
工芸大学本館5階の先生方の研究室向かいです。
  

鈴木先生より

残念ながら所要でご欠席の小川真理子先生より卒業生の遠藤俊介さんの写真集の紹介を託りました。彼はよく小川先生の研究室にきてカンボジアの話をされていたそうです。
卒業後カメラマンとして活躍していましたが、9月に白血病に倒れ、闘病の傍らの出版という事で、小川先生が出版社を紹介し、大石先生が書評を書かれて、写真集ができました。
遠藤さんは本が出来上がった3日後にお亡くなりになったそうです。



以下小川先生からのお手紙です。

やっと秋らしくなってまいりましたが、皆様お元気でいらっしゃいますか?

私が勤務しています東京工芸大学・芸術学部・写真学科の卒業生の遠藤俊介さんの写真集『カンボジアの子どもたち』ができました。ぜひ目を通していただきたく、謹呈本をお送りします。

遠藤さんは在学中から、休みとなるとカンボジアに出かけ、子どもたちの笑顔を写真に撮ってきていました。私の研究室にもよく遊びにきては、眼を輝かせてカンボジアの話をしてくれたものです。ところが卒業後、カメラマンとしての前途を嘱望されていた矢先の昨年9月に白血病で倒れてしまいました。
でも彼は厳しい闘病のかたわら、今まで撮りためた写真をもとに写真集の出版をこころざし、遂に連合出版社のご尽力を得て出版にこぎつけました。本当に残念なことに、彼は本を手にして3日後に天国へと旅立ってしまいました。

本書の中の子どもたちの表情はいきいきとしており、「子どもたちの両親や祖父母は、あの大虐殺政策を行ったポル・ポト時代を 体験したけれど子どもたちは甦り復興した祖国の平和を享受できる状態にある」(序文より)ということが実感できます。そしてカンボジアだけでなく世界中の子どもたちにとって、このような平和な日常があるように、願わずにはいられません。

ぜひご高覧の上、まわりの方にもおすすめくださるよう、よろしくお願いいたします。

2007年10月
小川真理子

 

『カンボジアの子どもたち』遠藤俊介著  
  連合出版社 (\2500+税)
  http://homepage1.nifty.com/rengo